仏壇と切っても切れない関係にあるのが「仏具」です。
「モダン仏壇」と称する仏壇や「現代仏壇」と称する仏壇の多くは、仏壇がご安置できる大きなスペースがない住宅事情を考えて、コンパクトで機能的な設計をしたものが多く、そのアイデアや技術には感心するものも数多くあります。
しかし、その多くは「どう仏具を小さなスペースに収めるか」ということであり、仏具がどうあるべきかを深く考えていないものが多いように感じます。
中には「ろうそく」の代わりにLED照明を使ったもの、アクリルやクリスタルを使ったオシャレなデザインの素敵な物もたくさんあります。
ここで、仏具について再考するなら、元来は「三具足」と呼ばれる
・「ろうそく」=灯りのご供養
・「仏花」=花のご供養
・「お線香」=香のご供養
であり、「五具足」は、「灯り」と「花」を一対(2つずつ)にしたものです。
三具足・五具足の発生したころは、電気もなかったわけですから「ろうそく」に頼っただけであり、仏壇を「現代風」にするのなら、仏具のあり方も、現代風であっても何ら問題がないはずなのです。
特に、洋室での生活が中心になってしまった日本人にとって、「花」は花瓶に挿すだけではなく、リースやプリザーブドフラワー、鉢植え、フラワーアレンジなど、生活空間を彩る花の活用は多様です。
また、「香のご供養」も、ポプリやアロマのフレグランスなど、生活している人が爽やかに感じるものはたくさんあります。
なにもこれらの素敵なアイテムを仏壇の中に詰め込んでしまわなくても、外にあって自然であり、それがご供養に繋がるのであれば何も問題はないはずです。
だからこそ、「現代仏壇」・「モダン仏壇」とは「仏壇のデザイン」ではなく、モダンな生活習慣。現代的な生活スタイルに合ったものであるべきだ・・・グレイスプレイスはそう考えています。