インテリア壁掛け仏壇開発へのこだわりは、住宅産業やインテリア産業に関わってきた自分の人生の背景から生まれてきたものであることに間違いはありません。
仏壇が日本人の生活文化に無くてはならないもの・・・
それは形骸化した宗教上の理由ではなく、純粋にご先祖様や両親を大切にし、感謝の気持ちを持ち続けるために、人間として必要な心を大切にしたいからであり・・・
その心を子供たちに受け継いでいく・・・
そんな使命が全ての日本人にあると思うのです。
ただ、住宅が洋風化して和室が少なくなってきた現在・・・
核家族化して「本家」と言われる存在が希薄になってきた現在・・・
狭い家でコンパクトに暮らさなければならない都市生活者の現実・・・
を捉えたときに、仏壇のコンパクト化と洋風化は「必然」のはずなのですが・・・
本来ならインテリアメーカーが手掛けても良いはずの「仏壇」にアプローチせず・・・
多くの仏壇メーカーは、日本人の暮らしの変化を受け入れずに、過去の仏壇の「形式」ばかりを重んじ・・・
需要と供給にの間に、歪んだ現実だけが残されてしまっています。
生活に花を飾る・・・
華道ではなくフラワーアレンジのように、洋風の生活になじんできた生活文化とは切り離されたところにある「仏花」という仏壇に花を飾る行為・・・
ご先祖様を供養する花と、生活を彩る花がイコールであってはいけないのか・・・
そんな疑問が私には長い間ありました。
生活空間に潤いを与える花が、ご先祖様の供養にもなること・・・
それは「合理的」とか「節約」というケチな発想ではなく、ご先祖様への供養という行為が日常生活の週間として自然に生活に溶け込んでいる理想的な姿ではないかと思うのです。
だから、仏具としての花器ではなく、インテリアとしての花器が仏具となる・・・
そんなアプローチができないものかと考えていました。
結果的にそれは、普段の生活の中にある花器(Flower Vase)を活用するば良いということに行きつくのですが・・・
壁掛け仏壇のミラーフレームとお揃いのフラワーボックスを作ったら、室内のトータルコーディネートとして美しいのではないか・・・と考えたのです。
壁掛け仏壇を「祭壇」の中心として考えるにしても・・・
壁掛け仏壇を「仏壇とは感じさせないインテリア」として考えるにしても・・・
どちらにも使えて、
「生活に花を添える」
ことと
「先祖供養に花を添える」
ことが両立できるインテリアアイテムとしてのフラワーボックス・・・
そんな思いがカタチになったものが「鏡壇ミラリエ」のフラワーボックスなのです。