仏壇屋さんの店舗には
「現代仏壇」とか「モダンな仏壇」とか「現代的仏壇」
というPOPの文字が目に入ります。
確かに、従来の仏壇を洋間に合うように、家具化した・・・
という意味では「モダンな仏壇」なのでしょう。
でも、現代の暮らしは椅子に座る生活習慣なので、椅子に座った高さに合っていなければ、現代的とは言えないと思うんですが・・・。
「近代的仏壇」というと、もっと時間の幅が広いイメージなんでしょうか?
「現代的」と「近代的」を辞書で調べてみたら、以下の違いがありました。
【現代的】
今の時代のものとしての新しさがあるさま。現代生活にふさわしいさま。現代風。当世風。モダン。
【近代的】
近代独特の性質・傾向をもっているさま。また、前時代にはない新鮮さをもっているさま。
近代は現代よりちょっと多く、過去を含んだ感じで、「現代」は今を含む未来よりという感じでしょうか?
では、未来はというと、
【未来(的)】
現在のあとに来る時。これから来る時。将来。
と書かれていました。
さて、それでは「鏡壇”ミラリエ”」は、「現代的仏壇」「近代的仏壇」「未来的仏壇」のどれに当てはまるでしょうか?
江戸時代にお寺の檀家が、自宅にもご本尊(仏様)を安置したい・・・
お寺の機能を自宅にも備えたい・・・
という発想から生まれたのが「仏壇」の起源なのだそうです。
仏様を祀る祭壇だから「仏壇」という名前なのでしょう。
それが進化して、仏様を表す仏像などを飾る箱から、「先祖や故人=ホトケ様」の位牌を祀る箱も仏壇というようになりました。
もちろん、両方が一緒の箱に入っていても間違いではないのでしょうが・・・
人が死んだらホトケ様になる・・・という間違った仏教観が、故人の位牌を祀る箱も仏壇と呼ぶようになったみたいですね。
仏壇と神棚の両方がある・・・
正月は初詣に神社に行き、お彼岸は先祖供養にお墓のあるお寺に行く・・・・
ある意味で、それが「近代的」で「現代的」で「標準的」な日本人の生活スタイルなのであれば、江戸時代の仏壇ではなく、今の暮らしにあった仏壇があってしかるべきだと思います。
そもそも、最初に自宅に仏壇が欲しいと思ったお寺の檀家さんの発想って、当時からしたらとても奇抜だったのではないかと思います。
私の母校の校訓に「進取の気性に富み」という一文があります。
積極的に新しい物に触れる、積極的に新しい物を取り入れる、積極的に新しいことに挑戦する・・・
といった意味合いだと理解しています。
ただ。これは決して「古い物は捨てて」という前置きが付いてるわけではありません。
「古い慣習にとらわれないで」ということは必要だとおもうのですが・・・
「伝統」や「文化」といった古いものの中には積み重ねた「良さ」がたくさんあるので、そこから学ぶことは重要だと思っています。
「進取の気性に富み」「温故知新」というのが、私の考え方であり、薄型壁掛け仏壇「鏡壇”ミラリエ”」はまさにそんな両側面から生まれてきました。
「近代的仏壇」という意味では、日本における「仏壇の概念」を否定することなく受け入れています。
事実、我が家でも「ご本尊様」をご安置する仏壇とは別に、他宗の檀家だった家内の両親の位牌を入れる仏壇が別にあります。
これは、家内の両親の宗派が違うから一緒の仏壇に入れたくない・・・という発想ではなく、家内の親戚の人がお彼岸や命日ににお線香をあげに来るので、ある意味、親戚へのサービスみたいな意味合いです。
「現代的仏壇・モダン仏壇」という意味では、
・和室が少なくなって仏壇を置くスペースが無いという現代の住宅事情から生まれた壁掛け仏壇であること
・椅子に座って生活する洋間中心の生活スタイルに合った高さに仏壇を設置できるという壁掛け仏壇であること
・都会的なマンション生活者のために、インテリアコーディネートできることを前提とした壁掛け仏壇であること
などが挙げられます。
「未来的仏壇」という意味では、LED内照ボックスをマジックミラー額の後に配置したことにより
・扉の開閉が必要のない仏壇
・普段はインテリアウォールミラーとして壁を装飾し、スイッチをONにすると仏壇としての機能を発揮する
・仏壇を家具調にするのではなく、発想を180度変えて、室内を構成するインテリアアイテムを仏壇化したということ
などです。「未来を先取りした先進的仏壇」といっても過言ではないと思います。
また「温故知新」という意味では「古典的仏壇」という一面もあります。
「仏壇を家家具化する」という「家具調仏壇」の発想ではなく、「室内を装飾するアイテムを仏壇化する」という「インテリア仏壇」の発想と、ヨーロッパの住宅で一般的に取り入れられているウォールミラーを仏壇化したという着眼点は、ある意味で、「古典的仏壇」でもあると思うのです。
「LED内照ボックス」と「マジックミラー額」を組み合わせた新しい技術による「未来的仏壇」のデザインが「ヨーロピアンクラッシック」や「ヨーロピアントラディショナル」を取り入れているということ・・・これはまさに私の「進取の気性」と「温故知新」なのです。
薄型インテリア壁掛け仏壇「鏡壇”ミラリエ”」は、近代の日本人の先祖供養への生活スタイルを受け入れた「近代的仏壇」です。
都会的でモダンな壁掛け仏壇「鏡壇”ミラリエ”」は、現代の日本人の椅子に座る生活スタイルに合せた「現代的仏壇(モダン仏壇)」です。
スリムでスタイリッシュな壁掛け仏壇「鏡壇”ミラリエ”」は、LED内照ボックスとマジックミラー額を使った新しい技術の「未来的仏壇」です。
美しくおしゃれな壁掛け仏壇「鏡壇”ミラリエ”」は、ヨーロッパの伝統文化を取り入れた「古典的仏壇」でもあるのです。
そんな思いをコンパクトな壁掛け仏壇に「ぎっしり詰め込んで」・・・
まだまだ改善や、新しいデザインの開発は続くのです。