ヨーロッパの住宅のリビングには、必ずと言ってもよいほどマントルミラーが存在します。
マントルピース(暖炉)の上に大きな鏡が飾られているのです。
そして、その鏡の両脇にはブラケットタイプの照明器具が壁づけされています。
これには、日中は窓から入ってきた光を効率的に拡散して部屋の中を明るくすることと、夜間はブラケットランプの灯りを効率的に反射して部屋を明るくするという効果があり、生活の知恵から生まれたインテリアコーディネートの文化だと思います。
そして、現代ではブラケットランプが用いられていますが、電気が通る前は、ここにはキャンドルがあり、それより昔はオイルランプが置かれていたようです。
その時代から、鏡の横にはランプやキャンドルを置くためのウォールコンソールがあったわけです。
そして、このウォールコンソールを活用したインテリアコーディネートの文化をペット用メモリアルボックスのための祭壇に取り入れようとしたのが11年前いの発想でした。
▼ 祭壇とウォールコンソール ▼
ところが、私の意に反して・・・
というか、私が勉強不足というか・・・
プロダクトアウトというか・・・
お客様はマントルミラーあんてほとんど知りませんし・・・
洋間に設置して仏壇と感じさせないように工夫していったのに・・・
フラワーボックスやウォールコンソールを設置することで、祭壇っぽくなってしまう・・・
つまり、結果的に仏壇に見えてしまうという結果に陥ってしまいました。
ウォールコンソールやフラワーボックスなど無い方がシンプルで良い
という意見と、
ある程度インテリアの知識のある方は、両脇に飾りがあってもいいんじゃない・・・
という意見に分かれたのですが、結局支持されたのはフラワーボックスで、ウォールコンソールに対する評価や需要はあまり高くありませんでした。
ところが、ひょんなことからウォールコンソールにスポットライトが当たることになったのです。
・・・つづく。